コラム

【地獄を見続けるサービス業】日本のサービス過剰問題

こんにちは、レンレンです。

ここ最近になって、超少子高齢化が加速しているというニュースが横行しています。

もちろん今に始まったことではないですし、今更なことかもしれません。

ですが、少子高齢化の問題以前に日本全体はネガティブなニュースが多い気がします。

今回は、ここ最近の日本のサービス業について私の考えを述べたいと思います。

過剰なサービスが当たり前の国

世界と比べると、日本は非常にサービス精神が旺盛です。

・飲食店に入って席につけばお水を運んでくるホールスタッフ

・安い金額で迅速な提供速度を誇るファストフード店

・24時間いつでもウェルカムなコンビニ など・・・

これは今では当たり前となっていますが、私から見るとハッキリ言って異常です。

「接客レベルが高すぎるおもてなし大国の日本」といえばそれまでですが、それと引き換えに失うものも多くあることにフォーカスされていません。

自分の時間を犠牲にしてでも仕事を全うする

日本人は、超がつくほど勤勉で真面目です。これは長所でもあり、短所でもあります。

志が高いといえば聞こえはいいですが、その理想を追い求めて自分の時間を大きく犠牲にしています。

例えば、飲食業や運送業などです。

お客様のためなら自分の時間を犠牲にしてでも働こうとします。たとえ安月給だろうとお客様を第一に行動し、人によっては無茶なニーズにも応えようとします。

  • 苦手な物を外したり代用品を考えて用意する高級料亭
  • 北海道から沖縄まで全国どこにでも時間指定すれば届ける配達員
  • 深夜でも駆けつけてくれるロードサービス など・・・

私たちの周りでは、ありとあらゆる便利なサービスや対応をしてくれる人たちで溢れかえっています。これは日本がものすごく恵まれている一方で、そんな人たちにもその人の人生があります。

飲食業や運送業の人たちは、とてもではないですが恋愛や結婚などには発展しにくいと考えられます。その理由として、不規則な勤務時間(シフト制)です。

わかりやすい例で、飲食業の男性店長で結婚して子持ちの家庭を想定します。

飲食業は当然ながら、土日祝日問わず休みがありません。その分、平日に休みを取りやすいですが、子供との時間を過ごすのは非常に難しいです。

土日祝日は必ず忙しくなり、学生バイトを雇っている場合、テスト期間・お盆休み・年末年始はほぼ休みがありません。そうなると、子供や配偶者と過ごす時間が減ってしまい、子供と遊ぶという家族との時間を疎かにしてしまいます。

上記は飲食業で説明しましたが、運送業も看護師も警備会社も工事業など、ありとあらゆる企業には自分の時間を犠牲にして働く人たちがたくさんいます。

このように私たちの生活が保障されているのは、自分の時間を犠牲にしている人たちの支えで成り立っているからです。

その上でさらにケチをつける日本人

私たちが安心して暮らしている傍らで、多くの人が突如として仕事を振られて休日出社やサービス残業などを繰り返しています。その上でケチやクレームをつける人たちも少なからずいるのが日本です。

わかりやすい例を出すと、宅配便などの運送業です。

彼らは日々、車で移動して指定の自宅に荷物を届けています。さらに、不在であれば再配達の指示も出せます。こんなにありがたいことは他にないですよ?

もちろん時間指定以内に荷物を届けることができれば問題ありませんが、田舎では8時前後が出勤ラッシュ、17時以降は退勤ラッシュ、休日は各地で交通渋滞などで配達時間に間に合わないというケースも十分あり得ます。

にもかかわらず、「そんなの知るか!そっちの都合だろ!」と指定の荷物が届かないことに腹を立ててクレームを言う消費者がいるのも事実です。

加えて、運送業だけでなく飲食業も人材不足が加速しています。人手が足りないと、当然各サービスが消費者の満足度に達するわけもなく、ただ働く人たちが疲弊するばかりです。

  • 配達が指定の時間よりも遅くなる
  • 頼んだ料理がいつまで経っても来ない
  • 店員の接客態度が少し適当 など・・・

私たちは自分が思っている以上に強欲で、相手に対して求めすぎている一面があります。

ちなみに私は、上記のパターンに遭遇したら以下のように考えています。

荷物配達の時間指定に間に合わないと

私:「きっと渋滞や再配達とか事情が重なったんだな。」

頼んだ料理がなかなか来ないと

私:「他の料理を作ってたりワンオペで必死に動いてるのかも。」

店員の接客態度が少し鼻につくと

私:「連日の勤務でストレスとか溜まってるんだろうな。」

・・・という感じに考えるようにしています。

人間誰しも完璧ではありませんし、誰だってミスはあります。(もちろん私も嫌と言うほど仕事でミスをしてます。)心が狭い人ほど相手を許す余裕もなく、ただ相手の不満や悪いところを責める性格の悪い人になってしまいます。

クレームとは、お客様の意見でもあるので「これはいかがなものかな?」というものであれば指摘するのは当然かもしれません。

ですが、クレームを受ける人が真面目な人ほど「自分が悪いんだ」という自分を責める傾向にあるので、自分でも悪いとわかっている部分を強く指摘されると、尚更心が病んでしまいます。これは誰だって一緒です。

サービス業は見下されて人権ない?

ここまで述べたように、サービス業はとにかくお客様が全ての世界で、自分の時間をたくさん犠牲にした結果、質の良いサービスが提供できている一面もあります。

売上のためなら、多少の無茶ぶりにも応じなければ、クレームを入れられたりリピートされなくなると、売上が減って給料が減るからです。

これではまるで、サービス業で働いてる人たちは人権がないのでは?と思えるくらい、下に見られてたり何処となく見下されている感じがするのは私だけでしょうか?

私たちは常日頃から店員や職場の人に対して「こうされて当然」「できて当たり前」という勝手な期待をして、少しでも期待を裏切られると文句を言う。まるでサービス業で働いてる人が奴隷のような扱いを受けてます。

過剰なサービスを求めたり、無茶な指示を出したり、その上休日返上や長時間労働がデフォルト化しつつ安月給で働いてるので、どこまで地獄を見れば良いのでしょうか・・・?

もちろん誰にでも人権はありますし、サービス業も立派な職業です。

しかし、世間から見ると底辺職業という扱いを受けているのもまた事実です。

理由はシンプルに、誰にでもできる仕事という扱いをされているからです。

底辺の職業ランキングかぁ…😓|スタッフブログ|有限会社塚本商店

例えば、マクドナルドはマニュアルがしっかりしているため、慣れたら本当に誰にでも仕事ができる環境が整っています。

この誰にでもできる仕事というのを人は見下す傾向があります。(全ての飲食業が誰にでもできるわけではありません。場所によっては専門知識を求められたりもします。)

どれも大変な仕事なのに、誰にでもできる仕事という世間の認識によって底辺の仕事という扱いを受けています。

ですが、この世の中に取るに足らない仕事はありません。全て人の役に立つ仕事であり、誰かの困りごとを解決するからです。

他人を許せる人はなぜか魅力的

怒られて当然のことをしたのに、あえて優しく許す人はあなたの周りにもいませんか?

  • 料理の提供が遅かったのに「いえ、大丈夫ですよ」と言える人
  • サービス不備があった時、指摘後に対応しても「ありがとうございます」が言える人

人によっては「相手に甘すぎな人間だろ」と思うかもしれませんが、こういった相手を許す心を持った人たちに救われる人がたくさんいるのもまた事実です。

多くの人が生きづらい今を過ごしている中、私たちの見てないところで人間関係や仕事によって多くのストレスを抱えている人たちがいます。相手の仕事量を減らすことは難しいですが、労いの言葉だけでもかけてあげるべきです。

飲食業や運送業などのサービス業界はただでさえ過酷です。

  • とにかくめんどくさい客
  • 明らかに一人では捌ききれない業務量
  • 理不尽すぎる上司の指示 など・・・

多くの人が抱える悩みのタネですが、サービス業界の人たちは私たちが抱えてる以上のストレスと戦っています。それも安い賃金と長い勤務時間でです。

もう少し、相手に対して寛容になってもいいのではないでしょうか?

私たちにできること

私たちはもっとあらゆるサービス業に感謝しなければなりません。

サービス業に限らず、人が仕事を手伝ってくれたり、人が何かをしてくれたら、

「ありがとうございました」という言葉が最高の報酬なのです。

私自身も飲食業に勤めてた人間なので、お客様から直接言われて嬉しいのはやはりこの言葉でした。

サービス業を営んでいる人たちも人間ですし、私たちはもっと彼らを崇め奉らなければならないほど感謝するべきなんです。

ただ、あって当たり前、できて当然、というスタンスでいると周囲の人から煙たがられて人が離れてしまう要因にもなり得ます。

常に今、生きているこの時間が大事な時なのです。あなたが思っている当たり前も、何かしらの形を迎えて変化したり終わったりします。

そのため、サービス業に限らずあらゆる仕事をしてる人たちには精一杯感謝しましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

ABOUT ME
Len Ren
田舎実家一人暮らしのLen Ren(レンレン)と申します。 元浪費家から節約貯金する倹約家に目覚めた経験をもとに 一人でも多くの困った浪費家を助ける情報を発信していきます。 Amazonのアソシエイトとして、当メディアは適格販売により収入を得ています。